自己破産をすると、信用情報機関のいわゆるブラックリストに登録されるため、一定期間は借入をしたりクレジットカード契約ができなくなくなるのが通常です。

 

 しかし、申込者にお金を貸すかどうかは、あくまで貸金業者の側が決めることなので、業者の方針として、自己破産をした直後でも、お金を貸してくれるところも一部あります。

 

 むしろ、自己破産をすると、すべての債務がなくなった上、他の業者からは借入ができない状態になるため、逆にきちんと返済してくれるだろうと考え、積極的に破産者に貸付を行う業者もあります。

 

 実際に自己破産をした人によると、自己破産で免責を受けた後、貸金業者からたくさんのダイレクトメールが届き、借入を勧められたこともあるそうです。破産をすると、官報に住所と氏名が載るため、それを見て送ってくるようです。

 

 しかし、せっかく破産をして綺麗な状態にしたのに、少しお金に困ったからと言って、懲りずにすぐ借入を始めるのは、適切とは言えません。一度破産をすると、原則として7年間は再度の破産ができないことも考えると、非常にリスクが高い行為です。

 

 しかも、破産者に貸付をしたがる貸金業者は、大手ではない小規模な業者ばかりで、任意整理にも応じてくれないようなところばかりなので、再度支払不能になった場合、今度こそ生活再建ができなくなる恐れがあります。

 

 自己破産後に借入をするかは、結局のところ自己責任としてご自分で判断すべきことなので、借りてはいけないとは言えませんが、慎重になるべき事案と言えます。

土田司法書士事務所