通常、司法書士の扱う債務整理としては、以下のものがあります。

①過払い請求
②任意整理
③個人再生
④自己破産
⑤特定調停

 このうち、⑤については債務整理の手段として行われることは、現在ではほぼなくなりました。
 
 ①は、こちらが貸金業者に対して債権を持っている場合の手続なので、厳密には債務整理とは言えませんが、他の債務整理手続中に過払い金が発生していることが判明することも多いので、ここに含めました。

 ②は、最も簡易な債務整理で、裁判所など国家権力の力を借りず、私人間で行うものです。すべての債権者を対象とする必要がなく、相手の債権者を選ぶことができるのが特徴です。

  ③は、裁判所の力を借りて、債務者の債務額を大幅に縮減し、債務者の生活再建を助けるのが目的です。すべての債権者を対象とし、住宅ローンを維持したい場合に便利です。

 ④は、おそらく誰もが一度は聞いたことのある手続だと思いますが、原則としてすべての債務を免除させ、債務者の生活再建を助けるのが目的です。すべての債権者が対象ですが、滞納税金など一定の債務は免除されません。

 以上の方法のうち、どれを選ぶか、あるいは選ばざるをえないかは、各方法のメリットやデメリットとも関係するので、司法書士と十分に相談の上で決めるのが妥当です。

土田司法書士事務所