個人再生における返済額
個人再生を申し立て、再生計画が認可されると、原則として債務額は5分の1に減額されます。
しかし、申立人が申立時に所有する財産の価格が、債務額の5分の1に相当する金額を超えている場合は、その財産の額までは返済しなければいけないというルールがあります。
例えば、債務額600万円の人が個人再生を申し立てると、通常は、5分の1の120万円に債務額が減りますが、申立人が50万円の預貯金+40万円の自動車+40万円の保険解約返戻金=130万円の資産を保有していると、130万円の限度で支払義務が発生します。
特に、不動産を所有している場合、債務額の5分の1を超える資産を保有する場合に当たることが多くなるので、個人再生をしても、返済総額が多くなってしまいますが、住宅ローン返済中の場合、不動産の評価額より住宅ローンの残債務額が多ければ、不動産の価値はゼロとみなされるので、個人再生をする上で問題はありません。
このように、多くの資産を所有しておられる方は、個人再生をしてもあまり意味のないことがあるので、ご注意ください。
土田司法書士事務所