自己破産申立ての流れ
債務者から破産手続開始・免責許可、つまり自己破産の申立がなされると、破産原因の有無が審査されます。
個人の場合には「支払不能」が破産原因となり、 法人の場合には「支払不能又は債務超過」が破産原因となります。 破産原因がある場合、破産手続開始決定がなされます。
①同時廃止事件
破産財団、つまり自己破産を申し立てた人の財産をもって破産手続費用を支弁するのに不足すると認められる場合には、もはや破産手続を進めても意味がないので、開始決定と同時に破産手続を終了することになります(この場合でも、免責不許可事由の調査等のため管財事件とされる場合もあります)。
これを「同時廃止」といいます。この場合、開始決定の時に免責審尋期日が定められ、債権者への意見聴取もふまえて、審尋期日後、免責の可否についての決定がなされます。
②管財事件
債務者に資産がある場合には、管財事件とされ、債権者集会の期日が定められます。
そして、管財人の調査の結果、配当すべき財産がある場合には、債権者集会後に配当がなされ、配当手続の終了をまって破産手続の終結決定がなされます。
また、配当手続とは別個に、債権者集会までになされていた債権者への意見聴取をふまえて、債権者集会後、免責の可否についての決定がなされます。
管財事件とされたが、破産財団をもって破産手続費用を支弁するのに不足すると認められる場合には、債権者集会と同時に破産手続を終了することになります。これを 「異時廃止」といいます。
この場合も、債権者集会までになされていた債権者への意見聴取をふまえて、債権者集会後、免責の可否についての決定がなされます。