債務整理の方針決定2
こちらの続きです。
同じ分割支払の場合でも、任意整理は、法的手続きを経る必要がないので、債務整理の方法としては簡易ではありますが、全債権者の同意を要するというデメリットがあります。
他方、個人再生は、法的手続きを要するので債務整理の方法としては煩雑ですが、債権者の反対があっても、大幅減額をする再生計画が認可されるというメリットがあります。
すなわち、給与所得者等再生の場合、債権者からの意見聴取で足りるというメリットがあります。小規模個人再生の場合、決議に対する不同意が債権者数で2分の1未満、債権額で2分の1以下であれば可決されるという消極的同意で足ります。
では、任意整理と個人再生のどちらを選ぶべきかが問題となります。
個人再生においては、債権額に応じ、最低の弁済金額が定められています。これは、基準債権総額の20%を限度とし、最低が100万円、上限が300万円です。ただし、基準債権総額が100万円未満の場合には、基準債権総額全額が最低弁済額となります。例えば、基準債権総額が300万円の場合、最低弁済額は100万円となりますし、基準債権額が80万円の場合、最低弁済額は80万円となります。
なお、個人再生の弁済額基準については、清算価値保障原則や可処分所得要件もありますが、借金相談においては、資産が最低弁済基準額を上回ることはあまりなく、可処分所得要件で高額となれば、給与所得者等再生でなく小規模個人再生を選択すれば足りるので、最低弁済基準額が、弁済総額となることが多いようです。
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